「は・・・?」

一歩踏み出したら森の中、なんてそんなこと。
漫画とか、小説とか、ネットとか、
そういう私とは一切関係の無いとこでやって欲しかった。
















F00lish


















「店長ー。店開けますよー」
「んー」

あの突然の出来事から二年。私はすでにこの土地の生活に慣れ初めていた。


あの後、なんとか森を抜け、町らしき所へたどり着いたまでは良かったものの、慣れない山歩きと、森の中に響く奇妙な動物の鳴き声(「ギシャーッ」「グォオゲェゲェ」「ズオ、ズオ、ズオ」)(いやいやここは普通最悪「ワオーン」でしょう!)に対する恐怖と緊張により、ヘトヘトになった体は、町と森との境目に座りこんでしまったのだ。


そんな忘我状態になった私の前にちょうどよく(そう!まさに小説のごとく!)現れたのが、この「店長」ことソウルさんだ。ちなみに女性である。


疲労もピークに達していた状態で、彼女が私の「ここが何処だか分かりません」という言葉に「じゃあ、うちに来る?」という言葉を返してくれたときには、本気で彼女の後ろから後光が差しているように見えた。(いや、もうマジで)


見知らぬ土地で、見知らぬ人間についていくのがどれだけ危険なのかは重々承知していたが、そのとき私は疲れていたのだ(そりゃあもう、ものすごく)まともな思考が働こうはずも無い。


そのまま私は彼女の後にヒョコヒョコついていき、今は彼女の本屋に住み込みで働かせてもらっている。(いい人でよかった・・・)元々本好きだった私には夢のような話だ。

ただ、このとき私は大きな問題に直面した。



文字が読めないのである。



(いきなり森の中にいた上に見知らぬ土地だしどう見ても日本人に見えない人たちいっぱいいたし、でも聞こえてきたのは全部日本語だったから気にしてなかったけどやっぱひらがなとかカタカナとか漢字じゃあないよね。アッハッハッハッ)


なんてことを目の前の見覚えのある文字から目をそらしながら考えていた頃の自分が懐かしい。
文字はソウルさんに教えてもらい。(聞いたとき変な顔された)(当たり前か)自分で表を作り、2年もすればもう日本語を読むようにスラスラと読めるようになっていた。(やったね自分!)


今の私の日常は店のカウンターに座り、本を読み、ときたま来る客のためにレジ打ちをし、そして常連のみなさま(と書いてソウルさんの知り合いと読む)のためにソウルさんを奥の部屋から引っ張り出すことだ。


ソウルさんは、店のカウンターの奥にある居住区へと繋がる通路にある部屋(長い)(通称「奥の部屋」)でもう一つの仕事をこなしている、ということになっている。(言い方が曖昧なのは私がその仕事がどんなものなのか知らないし、やっている仕事自体見たことが無いからだ)



カランカラン・・・



店のドアについた鐘が鳴った。


この本屋には喫茶店のドアについているような鐘がついているのだ。
音に反応してドアへと目を向けると、この店の常連であり、私にここが何処なのか確信させた(したくなかったけどな!)存在が店に入ってきた。


この人の名前を聞いたときの驚きは、今でも忘れられない。

(というか、何でこんな人と知り合いなんすかてんちょー)


「やぁ、。ソウルはいるか?」

「おはようございます。ちょっとお待ち下さい」
笑顔でそう返し(はじめのうちはこの笑顔をつくるのも苦労した・・・)(演技だってのは、バレてるだろうけど)ソウルさんの部屋の前へ。



コンコン



ノックを2回。
「店長。お客です」
「だれー?」


息を吸う。この名前を言うときにどうしても違和を感じてしまう。
腹に力を入れる。
――――よし。











「クロロさん、ですよ」












私がハンター×ハンターこのせかいに来てから二度目の春のある日の話。










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「あー・・・・・ちょい面倒だから、アンタが相手しててー」

「ちょ、ちょっと!面倒って何ですか?!まさか、また窓から逃げようとして無いですよね?!店長?!てんちょー?!!」



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アトガキ
はい。初夢、というより初名前変更小説です。
一話完結型の完全なる無糖になる予定。
こんなもの、誰も読みになんて来ないでしょう。たぶん。
・・・・・・・いいんです。このサイト自体が私の自己満足でなりたってますから。